これまで約1万5千名の卒業生をおくりだしてきた宮城調理製菓専門学校。毎年、有名・人気店に数多く就職し、さらには開業や食のアドバイザーとして活躍する卒業生も数多くおります。その原動力は本校の職業人育成や実践授業、そして手厚い就職のサポートの賜物だと自負しております。現に企業の採用担当者からは、本校卒業生に対して確かな技術と幅広い知識はもちろん、高いコミュニケーションの力と次戦力を備えていることに賞賛の評価をいただいております。ここに各方面で活躍している卒業生を紹介しましょう。
西田 洋平さん
山形県立谷地高等学校出身。平成23年度卒。
宮調での千切りや桂剥きなどの包丁の基本技術が、今、仕事の現場で自分を助けてくれていると思います。
これまで4年カ所くらいの持ち場を経験しました。現在は持ち場で使う食材の在庫・原価管理や、近くのデパートで販売するお惣菜づくりの現場責任者も担当しています。さらに後輩指導も任せれるようになり、特に衛生管理意識の強化に努めています。「衛生観念と掃除は、料理と同様に大事である」ということを、繰り返し、繰り返し指導する日々です。
料亭では、数時間前から食材の仕込みを始めます。繁忙期や団体様の予約が入っているときなどは100名様以上のご来店があり、お客様のご来店時間から逆算して仕込む段取りが肝心になります。お客様がご来店されて、準備を整えた厨房が一気に活気づくこの瞬間は、私も気持ちが高揚し、ここで働いていることを本当に嬉しく思います。
これからも修行を積み、食材の目利き、調理技術を十分に習得して、ゆくゆくはカウンターの割烹を開くのが夢です。
赤間 善太さん
宮城県 塩釜高等学校出身。平成15年度卒。
シェヌーオーナーシェフの父親の元で修行後、渡仏。「ル・プレヴェール」(パリ)、「ル・セール」(一つ星、フランス・アルザス地方)で経験を積む
お客様だけでなく、スタッフも含め、全体に目を配りながら、お客様にご満足いただけるお料理を提供することに意識を集中する毎日です。
宮調を卒業して10年以上の月日が流れましたが、仕事の内容もキャリアを積むことによって変化してきています。現在はおーなーシェフである父のもと、スーシェフ(副料理長)としてがんばっています。スタッフの教育や労務管理などにも携わっていますので、料理に関することだけでなく、いろいろなことを勉強するようにしています。このような日々を送る中で実感しているのは、宮調で学んだ調理に関する技術、また栄養学や料理理論、食品衛生といった座学で学んだ知識も、この仕事を行う上で大切な基盤となっているということです。
これからも日々、邸内な仕事を積み重ねて、自分もスタッフも成長できるよう意識していきたいと思います。
齋藤 桃江さん
福島県 福島東陵高等学校出身。平成21年卒。
婚礼からケータリングまで、お客様のニーズに幅広く答えるパティシエとして活躍。新商品の開発にも携わりたいと意欲を見せる。
ご婚礼や宴会、ケータリングなどのデザートをつくったり、ブッフェやフルーツの仕込み及び盛り付けなどを担当しています。この仕事を選んで良かったと思うのは、やはり、お客様に喜んでいただいた時。また、仕事のやりがいを感じるのは、ひとつの仕事を任せられた時や、繊細な技術が、自分の身になってきていると感じた時です。自分が成長できているようで嬉しくなります。
今、こうして学生時代を振り返ってみると、製菓衛生師の資格試験合格を目指してがんばったことや、アルバイト先で実務経験を積もうと必死になっていたことが懐かしく思い出されます。宮調で製菓の基本的な技術とその知識を徹底的に身につけたことや、細工物などの作り方を学んだことは、今の仕事に基盤となっています。
これからも技術の向上を目指しながら自分らしさを出せるデザートを作り、商品開発に結びつけていきたいと思います。
阿部 哲也さん
岩手県 一関第二高等学校出身。平成27年卒。
地元の人たちの利用の多いホテルに勤務。2年目を迎える今年、「サービス技能検定」に挑戦しようと意気込んでいる。
地域の方々にも多くご利用いただいているこのホテルで、宴会や法事、婚礼などの接客、会場の準備などを行っています。今は仕事を覚えることで精一杯の毎日ですが、お客様に顔や名前を覚えていただき「阿部君!」とか「あの時はありがとう」と声をかけていただいた時にやりがいを感じますし、もっとがんばらなければと気持ちが引き締まります。
お客様にお料理の説明をするためには、基本の知識を身につけたいと思い、宮調ではカフェ・レストラン&パティスリーコースで学びました。もともとサービスの仕事に就きたいと思っていましたが、調理実習には力が入りました。また、宮調でサービスする時の立ち方からお皿のもち方、お客様とのコミュニケーションの取り方などを、実践を通して身につけたことが今も活きています。今後は婚礼の企画に関われるよう、日々、精進していきたいです。